平方完成とは
平方完成は、数学において二次方程式を解くための技法の一つです。この技法を使用することで、方程式をより単純な形に変えることができ、解を見つけやすくします。特に、形が ax^2 + bx + c = 0 の場合に有効です。
平方完成の手順
平方完成を行うための基本的な手順は以下の通りです:
- 最初に、二次項の係数が1でない場合は、すべての項をその係数で割ります。
- 次に、一次項の係数の半分を平方してそれを方程式の両側に加えます。
- 最後に、左側を因数分解し、右側を整理して解を求めます。
平方完成の例
例として、方程式 x^2 + 6x + 5 = 0 を平方完成で解いてみましょう。
まず、一次項の係数6の半分を平方します:(6/2)^2 = 9。これを加え、方程式を次のように変形します:
(x + 3)^2 – 9 + 5 = 0
再整理すると、(x + 3)^2 – 4 = 0 となります。これを解くことで、x = -3 ± 2、即ち、x = -1 または x = -5 という解が得られます。
平方完成の応用
平方完成は、単なる方程式の解法にとどまらず、数多くの数学的問題や解析に利用されています。例えば、解析幾何学では、円の方程式を簡単に表現する手段として使用されたり、関数の最大値や最小値を求める際に応用されます。